今でこそ適当に自炊できるようになりましたが、そこまでの道のりは長かったです。
ひとり暮らし20年くらいなのですが、15年くらいは買い食いじゃないかしら
自炊以前ーコンビニ飯時代
以前住んでいたマンションは、徒歩5秒のところにコンビニがあって、仕事から帰ってくると必ず前を通るものだから、内食とは、ほぼコンビニ飯のことでした。当時買っていたのはこんな感じ
メインの食 おにぎり or サンドイッチ or 冷凍ラーメン
スナック菓子 たいていポテチなど2個以上
デザート アイス
なんなの自分、コース料理なの?
実は学生時代の夏休みに、なんとこのコースwで痩せたことがあったのです
当時は本気で過去の栄光の様に思っていました。
夏休み、やることなくて(お金もなかった)ずっと家にいて、コンビニとアパートを往復しかしてませんでした。
今思えば軽い鬱状態だったのかもしれません。将来がものすごく不安でしたし。その不安を食べることで紛らわす感じでした。
11時と16時に上記のコースメニュー(だからコースじゃないってば)を買って、あとは何も食べない、を毎日繰り返していたら嘘みたいですけど、痩せました
(痩せたといってもBMIの値が標準になったとか、Mサイズも入る様になったとか、そんな感じです)
おそらくそれ以前があまりにもデタラメに食べていたのだと思います。
お腹が空いたら食べるのではなく、空腹でなくなったら食べていました。
なので、規則正しく暴食(間違いな言葉)していたらそれだけで体重が落ちたのでした。
ただ、1日2回しか食べないことを守るのが当時の自分にはたいへん過ぎて、それ以外のこと、例えば野菜も食べるとか、ましてや自炊するとかは、とてもとてもできませんでした。
でも決まった時間に食べる習慣を身につけるには、コンビニ飯、大変よかったです。
時間を開けて食べるから、子供時代以来忘れていた満腹と空腹の感覚を思い出すことができました。
コンビニありがとう!という気持ちです。
自炊、時々はするよ時代
学生時代の栄光()をひきずったまま、社会人になってからも自炊しなきゃな、と思いつつスーパーで買い物しても、冷蔵庫の中で食材をダメにしてしまう日々。
結局疲れてお腹が空いているときに、慣れない自炊とか無理なのです。
自炊でなくても、ご飯だけ炊いておけば、あとはスーパーのお惣菜コーナーでおかずを買うスタイルでも節約になるよ、ていうのもよく節約本などで見ました。
でも米がそこまで好きじゃないこともあって、習慣にできませんでした。
結局コンビニに戻ってました。
しかし問題が。コンビニ飯は、お財布に厳しいのです。
上記の悪魔のコースメニューを買うと、たしか700~1000円になっていたと思います。700円×約30日=約21000円
あと何も考えずに外食や頻繁にパン屋さんでパンを買っていた。駅ナカ限定スイーツとかね。
もちろん社会人だから避けられない飲み会なんかもあり。
1ヶ月の食費は40000円近かったです。
そんなんで、けっこう費用はかかっているのに、格別美味しいもの食べたー!という実感はない。
あ〜なんてもったいないお金の使い方をしていたんだろうと今なら思います。
もちろんたまに散財するのも必要だけど、毎日散財してたら、気分が晴れるとかの効果はなくなってしまいますよね。
結局のところ、節約しようとか、ちゃんと自炊しなきゃ、ていう意識は自炊につながらなかったな
シロさんに救われた私
ちょっと変わったきっかけは、この漫画を読んだから
よしながふみ先生の「大奥」と並んで代表作(という位置づけであってます?)
ゲイカップルの自炊生活をほのぼの描いた作品
ああなるほど!上手い設定だなあと思って手に取ったのでした。
異性カップルだと現状まだまだ、女性=つくるひと、みたいになってしまうし、つくる担当が男性側だとしても、そのことに関して説明がないのは現実世界を鑑みておかしい、みたいになってしまうけど、男同士の設定だとそうはならない。
つくるひと=単につくりたいひと、つくるのが得意なひとってことになる。
単にお料理の楽しさを表現できるんだな、と思った。(もちろんそれだけじゃないんですけど)
自分のなかで画期的だったのは、お料理担当のシロさんの料理場面
1つの料理の手順だけでなく、他の料理を同時に作るやり方が見てて分かるんです!
何を言っているのかというと、主菜1品と副菜を2、3品を作りたい時、まず何からすればいいのか、この漫画を読むまでは、私はまったく皆目見当つかなかったんです。
味噌汁は主菜を作っている、どのタイミングで作り始めたらいいの?とか
副菜に使う野菜を茹でるのは、主菜をどのくらい作ったら茹で始めた方がいいの?とか
だからたまに自炊しても、お好み焼きとかを一品作って終わり!だったんですよ。
それがシロさんの作る通りにしてれば、鶏肉のオーブン焼きと長ネギのジャーマンポテトとブロッコリーのごまあえと豆腐とわかめの味噌汁が同時に作れる!!
これはホント、自炊音痴の自分には感動的でした。
↓ちょっとのぞいてみてください。料理シーンは12pから
どんなレシピ本でも、じゃあコレとコレを作りたい、となったら、どっちのレシピの何から始めたらいいのかまでは、教えてくれません。
個々の料理の作り方だけでなく、主菜副菜含めた全部の料理をする時の、全体の流れをわかりやすく見せてくれたのは、この漫画が始めてて、私にとって地味に衝撃的でした。
ありそうでなかった!みたいな。
最初に作ったのは1巻に載ってる鮭とごぼうの炊き込みご飯と何かだったと思う。
また別の日に、いちごジャムも作ってみました。
(以来、余ってダメにしそうな果物は全部、適当な砂糖と一緒に鍋で煮詰めてジャムにする習慣がつきました)
料理を作ろうとして、やる順番が分からなくて途方にくれる、だからつまらなくてやりたくなくなる、みたいな悪循環からシロさんが救ってくれた(っていうか、よしながふみ先生だけど)
ここから徐々に料理嫌いじゃなくなっていったと思う。
いまだってそんなに好きじゃないけど、自炊に気が重くなることはなくなりました。
この漫画に感謝しています
自炊を習慣にするって難しいけど、なにかちょっとしたきっかけで苦手意識がなくなるとずっと楽になります。
これからもたのしく無理なく、自炊していきたいです。